コミュニケーションって能力?
先日図書館に行ったら、読みたい本がたくさん目につき、(読みたい本が一冊もない、という残念なこともよくあるので)、そのうちの一冊、
「現代思想」から面白い記事があったのでメモがてら書きたいと思います。
「コミュニケーションを能力で問うな」
ごみ捨ての規定時間を過ぎてからゴミを出しに行く朝、
管理人さんを見かける著者。
気づかれないようにと思いながら、彼の後ろを通り過ぎたあたりで、
持っていたビンが音を立てる。
管理人さん 「おはようございます」
著者 「あっ」
「あっ」はないだろう!と著者は考察します。
どうすれば正しいコミュニケ―ションができたのか?
どうして「あっ」になったのか。
その背景として、理由となるできごとを10個ほど上げてあります。
これがなければ、ビンのゴミがでることはなかった。
あればなければ、規定時間をすぎることはなかった。などなど。笑
そして、こう締めくくってあります。
コミュニケーションとは、自分と誰か以外に様々な要素が関わってくるのだ。自分と誰かの能力で測れるものだろうか?
略
コミュニケーションってタイマンではない。私とあなたの間にはいくつもの要素が入り込んでいる。そのことを知ると、人は動きやすくなるはずなのに、どうしてだか、コミュニケーションに能力を付着させて拘束されたがるのである。
コミュニケーション能力って、大学の時に初めて読んだ学習指導要領に書いてあったのが初めの出会いかな。特にグローバル人材とか、英語4技能とか、大学入試が新しくなっていく今日の中で頻繁に耳にするけど、分っているようで分っていなかったのかもしれない。
コミュニケーションといっても、
そのコミュニケーションが行われる
状況、
人間関係、
個性、
その場に居合わせる人々の背景、
居合わせないけれど影響を与えている人々、などなど、
一言では表せないもの、ですね。
想像力も必要、ということ。
簡単に「能力」とつけると、上の状況のように、ちょっとうまくコミュニケーションが取れなかったときに、
自分ってコミュニケーション能力が低いなぁと
自分を責めがち。
コミュ障という言葉もよく聞くけれど。
そもそも、コミュニケーション能力、がずいぶん高いハードルになっているような気もする。
だけど、そうでもないな、とこの記事を読んで思いました。
当たり前に使っている言葉も、多角的な視点でとらえられるようになると、
自分をしばりつけなくて済みますね!
読書って大事だなぁ。。